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2004/07/01
平成16年6月30日開催
火山噴火予知連絡会 記者会見 
(三宅島部分のみ)
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火山噴火予知連絡会が平成16年6月30日に開かれました。三宅島に関する部分の記者会見をテープ起こししましたのでご覧ください。
 
  【 まず、三宅島の火山活動に関する統一見解と、関連する資料について中禮火山課長より説明がありました。】
司会 藤井会長、渡辺部会長、何か統一見解あるいは関連することについてコメントはありませんか。
藤井会長 いま中禮課長がおっしゃった事実関係に基づいて、今の三宅島の活動状況を議論いたしました。要はここ1年半から2年近くのあいだ、いろんな現象に変化がないという横ばい状態が続いているというのが今日の結論でございます。それに基づいて統一見解がまとめられたと。文書表現上、少し前と違っているようなところがありますが、基本的な理解は活動に関しての横ばい状態がずっと続いている。それが前回の1月から更にこの期間まで、期間が延びたというのが今の認識です。
司会 それではただいま説明いただきました、火山噴火予知連絡会の三宅島の活動に関する統一見解に関しての質問をお受けしたいと思います。
記者 これまでの統一見解の中では、「長期的には低下傾向が見られる」というようなことをおっしゃってまして、火山活動自体は変化がないと、状態は変わらないという認識でしたが、今回は「横ばいの状態」ということを打ち出して、「長期的な低下傾向にある」というようなことが載せられていないのですが、今回の見解をまとめるにあたって、どのようなことを集約されたのかをお話しいただければと思います。
藤井会長 さきほど「横ばい」ということを申し上げましたけれども、前回に引き続いて更に期間が延びたわけですね。いま火山ガスの状況なんかを見ていただくと、ほとんど2年近くコンスタントな状態が続いていますね。それでこれを「長期的な低下傾向」と表現するには、確かに最初のころはずっと下がってきたんですけれど、そのあと横ばいになってるんで、まあ数字的な意味でちょっと似合わなくなったかなと。

これが例えば半年間とか1年程度ですと、まだ先はわからないという気がしましたけれども、もう2年近くまで横ばい状態が続いていると、それを「長期的な低下傾向」と表現するのはあまり適切ではないかなということから、こういう表現に変わりました。 

ただし、あくまでもこの先のことまで予言したわけではなくて、横ばい状態から急激に何か変わるというような兆候は見られておりませんので、むしろ「長期的な低下傾向」というのは外した方がいいんではないかというつもりです。ですが認識として、そんなに変わっているわけではないですね。
記者 東京都や村の方で帰島に向けた議論が本格化しつつある中での今日の予知連だったんですが、帰島に関するどういった議論があったのか伺います。
藤井会長 予知連の本会議の中では、特に帰島ということをコメントに入れた議論はしておりません。三宅島の火山活動がどういう位置にあるかという議論をして、さきほど申し上げたような横ばい状態という、それ以上の認識が出ない。何か顕著に下がっているということもないし、次に何か新しいことが起こるというような兆候もない、という結論だけですね。

帰島の可能性があるとか、そういうことは元々予知連で議論することは、いまの火山活動がどうなっているかということを中心に議論しますので、議論そのものでは帰島の問題に踏み込んだことはありません。

私の意見を言えといわれれば、昨年も私は申し上げたと思いますが、今の火山ガスの状態がずっとコンスタントな状態で続いている。だけど火山ガスの濃度という点からすれば、島の全域が火山ガスに覆われているというような状況ではなかったわけですね。今回初めてなったわけではなくて、ここのところずっと変わりませんから。で、その状態である種のインフラが整備されれば帰島ということも考えてもいいんではないのかということを申し上げたと思うんですけれども、その考え方は特に変わってはおりません。
記者 そうしますと、三宅島の一定の地域についてはガスの濃度がそれほど危険ではないと言いますか、そういうところはあると思うんですけれども、そういったところの帰島に関しては認められると言いますか、そのへんのお考えは会長はいかがなんでしょうか。
藤井会長 私が認めるとか認めないとかいう立場ではないかと思うんですが、火山ガスの濃度という点から言えば、他の火山の地域とあまり変わらない状態になっている、あるいは場合によっては少し低いようなところもあるわけですね。

だからそこで生活をするということに関しては、問題がないような場所はすでに存在すると思います。ただ場所によってはもちろん濃度が高いところもありますから、そういうところでは例えば健康的に問題がある。ガスに敏感な方は難しいかもしれないと思いますけれども、通常の方ですと問題なく普通の生活ができるような場所があるのは今回に始まったことではないです。すいぶん前からそうだったと思うんですけれども。
記者 行政がですね、帰島に向けた判断を近々するように進めつつあるんですけれども、会長としましては行政の判断という点では、何か行政に対してのコメントというのは・・・。
藤井会長 要は、安全に島民の方がお帰りになれることが条件ですから、それなりのインフラの整備が必要で、総ての点で安全であると言えるわけではないですよね。

ひとつは三宅島の火山活動は非常に落ち着いた状態にある。ただし山頂付近では小さな火山噴火を起す、つまり火山灰を山頂付近にもたらすような小さな現象が起こっているわけですから、そういうことは依然として気をつけなければいけない。三宅島の火山活動が終わったわけではないですから。 

いずれにしても三宅島がひとつの火山島として存在することは間違いなくて、今はほとんど変化がない状態が続いているというだけですから、行政がもし帰島というようなことをお考えになるんでしたら、火山活動に対する監視とか、それに対する情報を常に住民の方に伝達するとか、そういうことは当然やっていただかないと、住民の方にとっては通常の火山と同じですけれども、生活する上ではいろんな問題が起こるだろうと思います。

まあ情報だけではないでしょうねぇ。いま我々が認知しているのは、火口から出ているガスの量はほとんどこの2年近く変わっていない。それが麓(ふもと)の方で感知する時に、量が同じであっても風向きや何かでほとんどガスがこないこともあるし、ガスがくるところもあるんですね。場合によってはガスが濃くなるところもでてくると思いますし、そういうところでは健常な人で問題ないレベルならいいんですが、そうでなければガスの少ないところに移動するなり、あるいはガス濃度の少ない建物の中に入るとか、そういうことが保証される必要はあるだろうと思います。
記者 「これから先のことを予言するものではない」とおっしゃっていましたが、あえて聞きますが、行政の方は現状のようなガスの放出が続くということを大前提にして安全対策を考えていることろだと思いますが、この見解をもう少し深読みすると、とりあえず劇的には変化しないと。活発化もしないしこの状態が続くということは、今後もそのように認識しているということでよろしいでしょうか。
藤井会長 未来永劫、何ごとも起こらないとは思っていません。火山島ですからどのくらいのタイムスケジュールで物ごとが起こるか、我々は何の情報もない、つまり何の兆候もないので言えないんですが、ひとつの火山がああいう活動をして山頂部に大きな穴を開けたあとはですね、通常の場合にはそれを埋めたてるような火山活動が引き続き起こる。それはのべつまくなしに起こるわけではないですし、すぐに起こるということも決まっていない。それは火山ごとに特徴が違います。数百年間何ごとも起こらないこともあるし、あるいは数十年以内にことが起こるような火山もある。それは今から予言することはできないですね。 

だから将来的には三宅島としては、かつて例えば20年間隔で噴火をしていたように、ああいうことが起こるかもしれません。ですがあのシステムが2000年の噴火で一度破壊されていますので、前と同じように20年間隔でコンスタントに起こるというようなことはちょっと考えにくい。しかも山腹から割れ目噴火をするというような特徴も考えにくいと思います。ですから将来的には必ず三宅島で噴火は起こるだろうと思います。
それが今そういうことが起こるというような兆候は我々は掴んでいないと。

山頂に火山灰を降らせるような噴火は起こるかもしれませんが、それは活動的な火山はどこでもそうですけれども、例えば桜島でもそうですし霧島でもそうです、北海道の火山もそうですが。そういう意味では一般的に噴火というのは起こり得る。だけど将来の火口を埋めたてるような噴火がいつ起こるだろうかということ、それに関しては今は何とも言いようがないですね。
 
以上です。