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2002/05/24
5/23 火山噴火予知連絡会 記者会見 (三宅島部分のみ)
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火山噴火予知連絡会にて発表された三宅島に関する統一見解です。
また記者会見の中で、三宅島に関わる部分のテープ起こしをしました。
 
平成14年5月23日
気 象 庁
三宅島の火山活動に関する
火山噴火予知連絡会統一見解
三宅島では、山頂火口から二酸化硫黄を多量に含む火山ガスが依然として放出され続けていますが、その量は減少してきています。

山頂火口からは、白色の噴煙が連続的に放出されています。二酸化硫黄の放出量は、長期的には減少傾向が続いており、最近数ヶ月1日あたり5千〜2万トン程度です。4月以降1日あたり1万トンを割る値が観測されるなど、その量は減少してきています。噴煙の高さや勢いも、長期的に下降傾向です。

今年2月以降も、時折少量の火山灰を放出する小規模な噴火が発生したり、火山性地震や火山性微動(低周波地震)も依然として発生していますが、島の収縮を示していた地殻変動は鈍化し、この1年間地殻変動の傾向に大きな変化はありません。

以上のことから、今後も少量の降灰をもたらす小規模な噴火は発生する可能性がありますが、火山活動は全体としては依然として低下途上にあると考えられます。

火山ガスの放出量は減少傾向にありますが、現在でも、風向きにより二酸化硫黄の濃度が高くなることがあります。風下に当たる地区では引き続き火山ガスに対する警戒が必要です。

また、雨による泥流には引き続き注意が必要です。
 
記者会見質疑応答(三宅島の部分のみ)
 
司会 それでは質疑といたします。三宅島の火山活動に関してご質問をどうぞ。
記者 前回と比べてですね、やっぱり減ってきているということを、まあやや強調ということですか。
井田会長 そういうことですね。ただまあ減っているけれどもまだ高い。防災上、だからなんとかという段階ではまだないだろう。減ってきてはいるが、それはいろんなところに・・・。
記者 前回、1年たてば3分の1という話を会見の中でデータでももらったんですが、あれから数ヶ月たったわけですが、それについては。
井田会長 そのへんは、だんだん変化が少なくなってきているんですよね。つまり減少するにしても、減少の割合っていうのはだんだん減ってきている。そうすると、相変わらずデータのばらつきがけっこう大きいもんで、その変動がばらつきにだんだんもぐってくるわけですね。だからそういうのがなかなかデータとしては見にくくなってる。これから先、トレンドというよりも、あるいはなにか予測するためには何が起こっているのかということを掴んでいないとできないわけですよね。だからそういうことを目標にして、地下で何が起こっているのかということを・・・。
記者 火口でガスを直接採取する途中で器具の問題でだめになりましたけれども、それの分析結果というのは何か今回はないのでしょうか。
井田会長 いまのところありません。ちょっと短期間でダメになってしまったんで、これから再度トライする。そういうが出てきて活用できるようになると、またいろんなことに・・・(聞きとれず)。残念ながら短期間でデータがとれなくなってしまったわけです。
記者
ガスに対する安全性の問題で、桜島と比較してというお話があったわけですが、これ具体的なことは数字で・・・。
井田会長 具体的に、まあ場所によっては桜島のレベル、まあ高い所のレベルと同等の場所もあるし、それから空港とか坪田とか、けっこう明らかにものすごく高い所もあるし、地域性がある。ただそれについてどういうふうに理解したらよいかというと、それに対して桜島ならけっこう高いガスの濃度が出ているけれども、人がいるにはいるんだけれども特別なことはやっていないということなんだけど。それの解釈として、だから三宅島で戻ってもいいということなんじゃなくて、むしろそれは桜島でちゃんと警戒しなきゃいけないのだというような議論もありますね。だから状況を少し我々の議論のまな板に上げたという状況で、これも将来もうちょっと考えるうえでの準備運動、そんなことですね。
記者 そうしますと、桜島の話はこの前に住民説明会もありましたよね。そういう中でも桜島の話は出たんですけど、そうなると結局、住民なり東京都なり、先生にですね、「じゃあどれくらいで我々は帰れそうなんですか」と、もし質問がでたら、どういう今の段階で・・・。
井田会長

今の段階で、そういうようなことについて、少し、本当にかなり密に検討を始めています。その材料として桜島を使っているわけですね。それと関連して、そういうことが予測できるのかどうかということで、気象庁、気象研なりがいろんな準備を始めているわけですが、そういうことの中でなにが重要か。それで例えば気象情報というのはかなり重要。風の情報というのはかなり重要だってことを、これは何回か我々の検討でも明らかになったわけですけれども。それは十分にデータがとれて、ガスがどっちの風でというのが議論にのぼっています。だから今回、どうなったら安全だということが出せる段階ではないんですね。だけども、そういうことを検討するためのいろんな下地を築いていく。今、だからどっちにしてもまだかなり高いレベルにある。今すぐどうだってことじゃないんだけれど、どこまでいったらどうだということに関する、少しいろんな基礎的な考え方、データをとり始めたということであります。

記者 すると、相手は自然ですからわかりませんけれども、想定しているスケジュールとしては、いま下地をして、いつごろには本格的な議論に入れるかというお考えが。
井田会長 だから今回については特別な新しいデータはないんですね。だからそれはまあ1年とか1年半とか、そういうスケジュールであろうと言ったわけですけれども、それ以上ということはないですね、いまのところは。それ以上、それじゃあその年限なんていっても、我々は議論・・・(聞き取れない)。今回については特別にはしていません。ただその準備は始めている。いずれかそういうことがやって来た時のために準備をしようと。
記者 あの、火口が狭くなってという、というか煙のでる所・・・。それは写真の資料とは別・・・。
井田会長 それは別なんです。これはまさに出口の所ですよね。そうじゃなくて、もっと中のことで何が起こっているかということで、もうひとつの考え方としては、もう少し深い所でかなりマグマが溜まっている部分があって、それがある深さまできていて、そこの中でマグマが対流を起こしてガスを運んでいるだろうと、これはかなり昔からあるみたいなんですね。そういうときに火口が狭くなったりすると、対流がかなり阻害されてガスを運ぶ効率が落ちる、そういう考え方ですね。
記者 それで確認だけなんですけれど、この1年、1年半ということがですね、結局数ヶ月たって、まあそんなに変わったわけではないということですよね。それについて前回きっちり詰めてなかったんですが、予知連の中で皆さんそういう認識ということでよろしいでしょうか。
井田会長 いまのところは、だからそこまであまり煮詰めていないということです。だからどういうふうに言ったらいいかというと、だんだんそのデータの誤差というのが大きくなってきますよね。例えば2月の時点から5月の時点までのデータでどうなっているのかを見るというのは、ちょっと難しいと思うんですよね。だから、あえてそこのところはあまり今回は議論避けて、議論しても結局は水掛け論というか、客観的に何か言うというのは難しいということですよね。それよりも、そういうことを想定して、それは1年になるか、もっと先になるのか、もっと前にくるのか。そのへんのところはさて置いて、そういう状況にどう対応するか、その基礎というか議論をしたと。
渡辺部会長 ちょっと補足をいいですか。この資料を見ていただくとよくわかるんですが、SO2fluxと書いてありますが、2000年12月頭くらいから見ると1年間に3分の1くらい減っていると。そのあと最近の動きを見ると、かなりばらついていますよね。しかも縦軸が対数ですから1年間に3分の1というふうに一定の割合で減れば直線にのるわけですよね。ところが最近を見ると、その直線より少しこうなまっているかもしれないとも見れるわけです。ですから一般の感覚から言うと、2月に予知連があって5月にあって、3ヶ月あればなんか傾向が見れるんじゃないかと思われるかもしれませんけれども、まあこんなデータですから、少なくともやっぱり6ヶ月くらいは見ないと、そのまま傾向が続いているか、あるいは明らかに鈍化したかということは・・・。
記者 なにか精度を高める工夫は。
井田会長 ですから、それこそ直接ガスを採取すると、もっと正確なデータが出てくるかもしれません。ガスの化学組成とか、そういうのが出てくるともう少しいろんな精度を得るための情報なりね・・・。
記者 じゃあもう1回セットし直して・・・。
井田会長 そうですね。
記者 4月に入って5千トンくらいに下がる傾向がしばらくあったんで、まあ一部期待があったかもしれませんけれども、また後半にキュっとはねて。そのへんは当然想定されるデータのばらつきの範囲なのか。それとも、これで何とかなるかなと思ったけど、やっぱりちょっと認識を改めたとか、そのへんの受止め方はいかがですか。
井田会長 ひとつは本当にこれは測定精度なのかという可能性もあるんですけどね、先ほどの2段落目に噴煙の高さ、勢いとある。実はですね、結構それと相関がある。つまり全般的な傾向でいうと相関があるだけじゃなくてですね、個々の例えばSO2の噴出量が低い時には火口から出ている量も少なそうだと。だからそういうのが緻密に出ていくとですね、単純な測定誤差なのか。それともそうじゃなくて、本当にそういうばらつきがあるのか。そういうこともわかってくると思うんですよね。それで先ほどのガス(パイプを)を突っ込んだりすることがあってね。そうすると単純に何かばらついて、それが本質的なばらつきだとすると、それはそういう評価の仕方があるしね。そのへんのところは少しずつ認識が深まりつつあるし、それに耐えるようなデータもだんだん、まあ1週間しかとれなかったけれども、とろうとしているわけですよね。それと、まあ周辺で濃度の測定もやっていますがね、そういうこととの相関とか。たぶんここで外に対して言えることはそんなに多くないんだけど、そういう知識は少しずつ深まりつつあって、我々の評価能力は高まっているんじゃないかと思っています。
記者 島の収縮なんですが、収縮はここを見ると「鈍化し」とあるんですが、逆の方に動いているようにも見えなくもないんですが。例えば6ページの阿古と坪田・・・。
井田会長 基線長のデータは・・・。
山本火山課長 これはたぶん鈍化はないと思います。
井田会長 ただ○○変化(聞き取れず)とかいろんなものも見えてきまして、場合によってはね。例えば変化がだんだん小さくなってくるんで、それをどう見るかということが重要なポイントになるんですが。
記者 高周波地震が増えているのはどうしてなんですか。
山本火山課長 特に珍しいことではないですね。従来から起こっていたのが、まあ5月初めころにちょっと目立つようになったということで、メカニズムがどうかということはよくわかりませんけれども、今までもなかったかといいますとそうではなくて・・・。
記者 この図を見ると、かなりぶり返してきているように見えますよ。
井田会長 だからこれをぶり返していると見るか、あるいは結構変動がありますよね、増えたり減ったり。それが今のところ我々はたぶん変動の内だと思うんですが、実はちょっと今この高周波地震が何を意味しているのかということについて、我々の中でも必ずしも理解はしていないんですよね。だからちょっとそこは今は答えられません。いずれにしても高周波地震なので、何らかの地殻の歪みの状態を対応している。火口の下あたりね。それが何を意味するのか。場合によっては重力値とか何かの対応で理解できるのかもしれないけれども、今の段階では必ずしもちゃんとは理解できなくて、そうですね、これは今後の課題ですね。
 
以上です。